2011-11-01から1ヶ月間の記事一覧
人を食ったような大泉洋と松田龍平の快演と高嶋政伸の怪演とがスリリングな展開と相まって、メリハリのあるエンタメ作品になっていた。
大阪にある映画館「シネ・ヌーヴォ」で『追悼のざわめき』を観た。 大阪釜ヶ崎を舞台に若い女を殺しては取り出した子宮をマネキンに埋め込みマネキンとの愛の結晶を夢想する青年の誠(佐野和宏)、小人症と幼い二組の兄妹、女性の下半身のオブジェを愛するホ…
『聴かれた女』(2007年、山本政志監督)盗聴男が盗聴男を懲らしめる話。『JUNK FOOD』で使用された場所や撮影手法が随所に出てきたり、山本監督の役者ぶりを見られた。それから盗聴される女を蒼井そらが好演していて真相を悟るときに見せた何とも言…
『かえるのうた』(2005年)いまおかしんじ監督劇中に役者たちが歌いながら踊るシーンにいまおか監督の最新作である『おんなの河童』の原形を観た。壊れそうで壊れない女同士の不思議な友情が面白かったりキョウコ役の平沢里菜子のエロさや女にだらしがない…
『フリージア』(2006年、熊切和嘉監督)敵討ちが法制化された日本が舞台。主役の玉山鉄二より脇を固める西島秀俊、つぐみ、三浦誠己、柄本佑の方が存在感があっていい芝居をしていた。特に三浦誠己は柄が悪い役が良く似合うw。こういう役者は本当に貴…
『さよならみどりちゃん』(2005年、古厩智之監督)好きな男と肉体関係まであるのに恋人扱いされない星野真里の明るさの中に屈折した思いを秘めた芝居が素晴らしい。出演者の自然な表情と雰囲気があって星野と佐藤二朗や諏訪太朗が演じるスナックの客とのや…
京都みなみ会館で吉田光希監督の『家族X』を観た。 家事を完璧にこなす主婦の路子(南果歩)。しかし職場や社会に居場所が無い夫(田口トモロヲ)と息子(郭智博)にとって家庭は安らげる場所ではなかった。 同じ家族ドラマでも『MADEINJAPANこらッ!』が「動」…
『リムジンドライブ』(2000年、山本政志監督)恋人を追いかけてNYにやって来たコギャルが引き起こす騒動。ヒロインのコギャルの子は言葉も演技も拙いが、外国人相手でも動じない屈託の無さが良かった。裏通りに生きる人々の生活を細かく映し出していたが…
『レイプゾンビ』(友松直之監督)突如世界の男たちがゾンビ化して女たちを次々に襲いレイプしていく。女たちは武器を手にしてゾンビたちに戦いを挑むのだった。友松監督監督の才気と狂気を感じざるをえない。低予算?を逆手に取った限定された場所での撮影…
『ロストガール』(2010年、ジェイク・スコット監督)家族失った少女と夫婦の再生を描く。『ザ・ソプラノズ』を髣髴とさせるジェームズ・ギャンドルフィーやストリッパー役のクリステン・スチュワートの危なっかしさや引きこもりの妻役のメリッサ・レオがと…
女(竹内結子)が殺されて女の夫(KAN)が逮捕された。弁護士(深津絵里)は夫の「落武者の霊に覆い被せられて身動きが出来なかった。」と、言う証言を基にアリバイを証明出来る落武者の霊(西田敏行)を捜し出して法廷に出廷させるのだが・・。 観終わって…
『ガチ☆ボーイ』(2008年)自己が元で記憶が一日しか持たない大学生の五十嵐が学生プロレスの世界に飛び込むが・・。邦画ではプロレス映画は成立しにくいが、今ほどの知名度が無い佐藤隆太や向井理などの俳優たちが体を張ってひたむきに演じているので見ごた…
『アンテナ』(2004年、熊切和嘉監督)幼い頃に妹が行方不明になった家族の崩壊と再生。加瀬亮の痴態が衝撃的。娘が居なくなってから怪しげな宗教に縋る麻丘めぐみや心霊番組を作るディレクター役の宇崎竜童を観て「スピリチュアル」なるものの罪深さを感じ…
『軽蔑』(2011年、廣木隆一監督)借金が元で東京を追われた男が踊り子を連れて故郷に戻るが・・。高良健吾のヘタレのくせしていちびった生き方が素晴らしい。中上健次の世界らしく日本的風土と血と暴力が漲っていた。しかし高良がどこ行っても女に好かれる…
『海炭市叙景』(2011年、熊切和嘉監督)架空の海炭市を舞台に様々な人々のエピソードを描いている。初日の出を見た帰りに妹(谷村美月)に見せる兄(竹原ピストル)の笑顔、家庭崩壊したプラネタリウム館勤務の男の(小林薫)一家が以前見た夜空、いつも苛…
『アフタースクール』(2008年、内田けんじ監督)中学生教師の神野(大泉洋)に「同級生の島崎」と名乗る男(佐々木蔵之助)が親友の木村(堺雅人)の居場所を聞きにやって来た・・。内田監督の観る側の先入観を巧みに操るストーリーが見事で、大泉、佐々木…
『ザ・ウォード/監禁病棟』(2011年、ジョン・カーペンター監督)放火で逮捕されて精神病院に入院させられたクリステンが体験する恐怖。入院している少女達と彼女達だけに見えるアリスの存在が効果的で、ホラー映画のお約束が随所に見られたりサスペンス要素…
『青空ポンチ』(2008年、柴田剛監督)東京でバンドをクビになったカツヲが故郷に戻って来て様々な人々を集めてバンドを結成するが・・。ジッタリンジンの主題歌が心地良くて、ネットアイドルをしていた中学生役の小池里奈のキュートさや山本剛史のコクに参…
『指輪をはめたい』(2011年、岩田ユキ監督)スケートリンクで頭をうち記憶を失った男が三股をかけている女の中から結婚指輪を渡す相手を選ぼうとするが・・。原作とは違う展開で、単なるラブコメで終わらない「失って得る物がある。」と、言う大人の青春映…
『ブラッドシンプル/ザ・スリラー』(1985年、ジョエル・コーエン監督)自分が経営する店の従業員に妻を寝取られた男は二人の殺害を探偵に依頼するが・・。とにかく探偵が怖い。タイトル通りシンプルな内容だが、濃密な人間模様に見応えがあって、観終わって…
『魔法少女を忘れない』(2011年、堀禎一監督)高校生の北岡悠也の血の繋がらない妹は元・魔法少女だった・・。あだち充の「みゆき」と筒井康隆の「時をかける少女」をアレンジした様な作品で、なぜこの映画が『映画芸術』のベストテンに入ったのかが分から…
『ぐるりのこと。』(2008年、橋口亮輔監督)ある夫婦の10年間の物語。「こういう事ある。」とか「こういう奴おる。」とか、人物描写が細かくて、役者の台詞が肉声っぽくて生々しかった。リリー・フランキー演じる法廷画家が見る数々の凶悪事件や木村多江演…
映画『一命』を観た。 「切腹したい。」と浪人(市川海老蔵)が彦根藩邸にやって来た。 応対した家老(役所広司)は以前同様の若い浪人(瑛太)が来た時の話をするのだが・・。 テレビで映画を観てる感じで“時代劇あるある”が満載だった。しかも青木崇高、波…
大阪は九条の映画館シネヌーヴォでリム・カーワイ監督の『新世界の夜明け』を観た。 中国で恋人とすれ違いばかりの生活に憤って一人で日本の大阪にやってきた中国人の女と新世界に生きる人達の交流を描いていた。画は綺麗だったし中国人の少年が大阪弁を喋っ…
知人の伊藤菜月子さんが出演されている高橋伴明監督の映画『MADEインJAPANこらッ!』を第七藝術劇場で観た。最愛の母が亡くなり自分を母と同化させようとする父、夫と娘を捨て寝たきりの青年の愛を選ぶ母、牛乳配達しながらシニカルに世間を見据える娘。歪ん…