Netflixで放送されたドラマ『極悪女王』を観た。
父を殺したいほど憎んだ松本香は、全日女子プロレスにぎりぎり入門を許されたが、あることをきっかけに、奇抜なメイクと鉄の鎖を片手に「ダンプ松本」として唯一無二のヒールの道を歩み始める。
和製『カリフォルニア・ドールズ』。
若しくは絶望の淵から悪の権化に堕ちるプロレス版『ジョーカー』か。ダンプ松本が放つ悪魔的魅力に引き寄せられ周囲を狂騒に巻き込む長与千種とは、まさに『フォリ・ア・ドゥ』だ。
ダンプ松本と長与千種の関係は太陽と月であり、どちらかが光を放てば、どちらかが影になる。彼女達の周囲も同様だ。それまで二人に翻弄されて影になっていた人々が、最後に光り輝く姿には感動した。
ザ・グレート・カブキが言う様に「プロレスは馬鹿じゃ出来ない。利口じゃ出来ない。中途半端じゃなお出来ない。」。本格的にプロレスのトレーニングを受けて戦う俳優の姿は中途半端ではなかった。
ただ、不満があるとすればジャガー横田どころかミスター高橋でさえ否定する「ブック」と、言う言葉を使用していたのは解せないが、とにかく俳優達の肉体が生み出す世界にのめり込んだ。
夜毎、戦う夢を見ながら血の涙を流す女たちのシスターフッドに心から拍手を送りたい。
おおーーー細かいところまで楽しんでいただけて嬉しいです。そうなのです、 #極悪女王 は昭和カラーたっぷりな衣装や髪型も見所の一つなのです..! https://t.co/OJrY4oYMKS pic.twitter.com/pO0GOnIKpD
— 根矢 涼香 Neya Ryoka (@ryokaneya) October 14, 2024