映画美貌録

映画はミューズで出来ている。

『スキャナーズ』。

スキャナーズ(字幕版)

 U-NEXTでデビッド・クローネンバーグ監督の映画『スキャナーズ』(1981年)を観た。   

 ショッピングセンターで女性客に蔑まれたホームレスのキャメロン・ベイル(スティーブン・ラック)は、悪意の目でにらむと女性客はもがき苦しみ卒倒してしまう。警備会社・コンセック社に連れ去られたベイルは、自分が「スキャナー」と呼ばれる超能力者であることを知らされ、世界征服を企てているスキャナーのダン・レボック(マイケル・アイアンサイド)の殺害を要請される…。

 カナダ版『NIGHT HEAD』いや『NIGHT HEAD』が日本版『スキャナーズ』か。ま、どっちでもええわ。 

 初っ端からの有名な頭部破裂シーンは思った以上にグロい。よぉ出来たぁるわ。ルチオ・フルチと違うカラッとしたグロさ。

 主役の登場からして格好良くないのがいい。超能力者より小狡い輩。主役の「頭の中で人の声が沢山聞こえる。」って統合失調症とかじゃないのかと、心配になる。 

 世界征服を企む悪の超能力者がマイケル・アイアンサイドってそのままやないか!「カナダのジャック・ニコルソン」と言うより「カナダの蟹江敬三」と、言った感じで好き。額に穴を開けて湿布に目を書いて尋問されてる時のヤバさはマイケル・アイアンサイドにしか出来ない。

 ハッピーともバッドともつかないラストに「ゾクッ」とした。